機動戦士ガンダムSEED DESTINY 38

まず新OPなんだが、種シリーズ8つのOP中最低のデキに認定。ケミストリーが決まった時点で伺えた不安要素が見事的中。OPにスローな曲持ってきて致命的にハマってない上に新作カットが無さ過ぎる。ってか止め絵に数枚あったのしか気づかんかった。もっとも、このシリーズ最後をしめるには相応しいと言えるのかもしれないが。あと、金ぴかガンダムがキモいのと、ノースリーブで媚媚のラクスは苦笑ものだった。

シンとルナマリアがくっついて、ロゴスの戦力が予想以上にあって一時劣勢になるが、ミネルバガンダムの活躍で盛り返して議長が勝って、合間にアスランとキラのいちゃつきシーンを混ぜたお話。
ツッコミ所が多いの相変わらずだが、今回は情報量、進行度ともに割と適切だったのか悪くなかった。このスタッフは、アフォな連中のしょうもない人間ドラマはサクっと片付けてメカ作画頑張ってればいいんだよ。今までがしょうもない事にダラダラ時間かけすぎてたので、それと比べれば今回は断然楽しめたし。俺にとって、しょうもない事の具体例として大天使組の狂騒があったので、こいつらが大人しくしてると大きな加点対象になる。前作のキャラ資産を活かして今作を盛り上げたかったんだろうが、失敗しすぎで新旧相殺しすぎだった。
あと、オクレが地味に生存してて発狂しつつ死んで、根谷さんがオペレーターで出演してた話でもある。役名もあったし安くないであろうギャラの根谷さんを呼んだのだからエピソードがあったりするのかね。あるいはドムパイロットの一人と兼任か?

悪者扱いされてるロゴス連中のトークで「民衆は馬鹿だ」「議長は胡散臭い」を説明しようという意識は良いと思うのだが、どうなんだろう。「議長が勝つ=コーディネイターナチュラル支配の始まり」論を展開したいならそれのデメリットを具体的に示す必要がある。確かに、体制が革新したところで、少数の支配層が多数の被支配層を搾取する形にある程度たつと落ち着いてしまい、犠牲を冷静に省みると変わらなかった方がまだマシだったというのは世の常だ。だけども、やっぱり新しくなってマシになった例もないわけではない。
38話終わって、ロゴス支配の問題点は一貫して列挙されてるが、コーディ支配のデメリットの描写はほとんどしていないし、前作には結構あったコーディ連中の差別意識とか選民思想の嫌らしさ等を今作でほとんど描いていない。これが今後のシナリオを盛り上げるために意図していた事なのか、そうだとしてその意図が成功するのかはこれからわかるのだろうが、ここのスタッフというかシリーズ構成の実績を思うと、とてもじゃないが楽天的にはなれん。
で、変わったED。こちらの曲調は合ってたと思う。画的には最後をしめるのが肩を寄せ合って密着してるキラ、アスランで失笑。この二人の絡みは実際、腐女子層のニーズがあるのかね。結局シンは今作の主人公ではなく噛ませ犬であることがまた強調というか確定された感じ。別に「新主人公」と事前に告知されてたキャラが噛ませ犬になってもそれで面白くなればいいが、全然効いてないしな。むしろ引き立てたい真(旧)主人公勢はウザさのみが際立ってるし。
来週は二丁の銃でガン=カタガンダムが見れるのだろうか。