交響詩篇エウレカセブン 9

行動指針がそこそこ示されつつレントンついに正式採用でテント暮らし卒業の話。
ってか今までホランドを「経験を充分に積み何かしらを成し遂げてなお歪みに抗う大人」みたいに何となく考えていたのだが「思う所があってとにかく行動に出た大人になろうとあがく青年」に修正した。あの拳は明らかに怒りのためであり、叱るためではないしな。達観してある程度完成された人物としてレントンを導くのではなく少年の感性に刺激を受けつつ共に進んでいく感じかな。

ヴォダラクはやはりその教義に政府の意向と反するものがあり、かつそれが致命的な模様。物理的な攻撃はもちろん、教科書なんかで取り上げてクギを挿したり周到に抑圧してるらしい。この星で人間が暮らすためには不可欠としている措置を否定していて、それがある種正当性をもっているのだろうから、政府としては無視できないのだろう。

今回、エウレカがかつて軍の特殊部隊におり、ゲッコーステイトの前身と共に民間人殲滅等の場数も豊富なことが露呈。これまでの情報と照らすと自然な生殖で生まれたのではない生体兵器っぽさがなお募る。また、今までの軍人殺しまくってるのに気にかけないっぷりも常在戦場の精神で説明がつきそう。ろくに準備もなく狩られる民間人とは違い、しっかり武装して自分たちの作戦目標(不明瞭で行き当たりばったりだったりで確たる実在も疑問だが)を阻む連中であれば気兼ねなく屠るべきだわな。あと、ニルバーシュがかつては使っていた火気を封印したのは何か理由があるのか。
三兄妹の少なくとも長男は思いっきり仇の顔を見てるのにそれを慕ってるわけだが、覚えてないのだろうか。だとしたらショックで記憶を無意識で封じてるのか、記憶操作をされてるのか気になるところ。すでに知った上で乗り越えてるというのも考えられるが、因縁の地に帰っての冒頭の会話を考えるにそうではなさそう。この関係の清算は後半にとっておきたいヤマだろうし。

レントンエウレカを叱責する件は支離滅裂な気がするが、まあ14のガキが何だかよくわからないけど自分の直感や倫理に従って頑張ってみたら良い感じに事が運んで終いには世界の危機をも救うってのはアリなのかもしれん。作戦終了してる爆撃機落とす意義が疑問なのだが、そのおかげで明日以降の定時爆撃が無くなったりするのであれば有意義か。「エウレカじゃない戦い方」だと相手が死んでないっぽいが、目標を充分に果たすのであれば、代替を難しくするために、それに関わる人材、機材はしっかり削ぐべきだとは思う。
で、今回の行動ではお咎めもらうどころか正式採用を許されたレントン君。先の大人気ない行動に対する埋め合わせの感が強いが、ゲッコーステイト的には褒められなくもない行動だった模様。とりあえず3話から続いてきたレントンの出世編もこれで一段落つくのかね。