中学教科書検定、3割削減の主要項目が復活

http://www.asahi.com/national/update/0405/TKY200504050201.html

検定結果発表。今回の要点は主に2点。
まず、「発展的な学習内容」とい新しい概念が導入された。これによって、「ゆとり教育」の名の下に前回消された内容が復活したり、各教科書会社の裁量拡大につながった。
次に、政府見解に沿う形で竹島の領有権などを記述した。

詰め込み教育」のアンチとして「ゆとり」の名の下に理系削ったのはいかんと思ってたので、数学、理科の内容が「発展」によって深まったのは好感が持てる。それぞれの理解が連なって、関わってより深い内容へ至れるという理系科目の構造に学習意欲を見出していたクチなので、理数系を減らした教科書は気に入らなかった。「円周率はおよそ3」とかはホントに驚いた。詰め込みを是正するなら、暗記科目の軽減というアプローチをもっとすべきだったと思う。(もっとも理数も受験程度は暗記科目らしいが。)
というか、英語偏重の学校教育を何とかしてもらいたい。英語なんかガンガン減らして、むしろ無くして、国語と理系科目の質と量の充実を目指すべきだと思う。社会的立場を大きく左右する学校教育、大学受験において英語が偏重される結果、英文が読めるか否かで人生に大きな影響を受けるのは健全とは思えない。「これからは国際社会だから英語だ」というお決まりの文句が疑わしくて仕方ない。

素人目には、竹島問題よりも東シナ海の方にリソース割くべきと思うが。竹島を譲る気はない模様。
新しい歴史教科書をつくる会」は「自虐的歴史観を是正せよ」がスローガンのようだが、複雑で敏感な問題かなと。最近のマイブームが国政は国益を最優先とすべきというのがあるので、関連の話題の感想は全てそれに帰結してしまうのだが、この改定が国益につながるかは俺には判断できなすぎる。
韓国を刺激する損は確かにあるが、自分のモノと主張できるそれなりの根拠がある、そこそこおいしいモノを取られたままなのも確かに損だ。それ以外にも、これまでの歴史教育は実際に自虐的なものだったか否か。自虐的だと国益は損なわれるのか否か。などの論点がありそうで、結構重い。